いつ見てもDIY感が漂う不思議なデザインでリス
タイから上陸したとは聞いたけど・・・シカし
ガンナー125は、タイの新興メーカー 「PHOENIX ENGINEERING(フェニックス エンジニアリング)」 が開発、製造したバイクです
・・・というのはどの記事の紹介文にも書かれてることですが、知れば知るほどに、「カスタムビルダーによるデザイナーズバイク」 という表現がしっくりきます
フェニックスエンジニアリングを知る為に、まずはタイ王国のバイク事情から見ていくことにしましょう
この記事でわかること
タイのバイク事情を背景に、新興メーカー「PHONENIX ENGINEERING」のガンナー125に込めたフィロソフィーを解き明かす
タイ王国のバイク事情
タイではどんなバイクが走ってるの?
上のグラフは日本とタイの排気量別の新車登録台数です(ちょっと古くて2020年のデータ)
250cc以上は2割と少数派で、最近では大排気量バイクも増えてきているようですが広い道路を選んで走ったり、レース用等の道楽の為の贅沢品といった扱いで、ほぼ小排気量が占有しているのはイメージ通りでしょう
幹線道路や都市間の連絡道路は道幅が広いものの、用事があるところは大抵脇道を入ったアジア特有の狭いゴチャゴチャ感なのでバイクでないとダメなんです
また、郊外や地方では未舗装道路もあったり、年中暑いので近場の移動も自転車ではなくバイク(しかも楽チンなスクーター)がベストモビリティなのです
タイでは、バイクは日々の生活に必須な移動する為の道具という意識が極めて強いといえます
タイではどのバイクメーカーが人気なの?
使用頻度も多く、郊外では未舗装路も多いタイでは、特に頑丈な設計の日本製が大人気
2022年のタイにおける新車登録台数の比率を見ると、日本ブランドが圧倒的なシェアで、特にHONDAは群を抜いています
HONDAの125ccクラスのバイクが全てThai HONDA生産なのは納得です
ちなみにタイで販売されているHONDAのバイクのラインアップを見ると面白いです
こんなにスクーターのラインアップがあったのか! とか 160ccとか200㏄の日本ではヘンテコ排気量がいっぱい!
(Thai HONDA公式サイト)
タイのバイク運転免許制度ってどうなってるの?
✅15歳から110cc以下の免許を取得できる(仮免許のようなイメージ)
制限:1年毎に更新、幹線道路の走行禁止、夜間(23:00-5:00)の走行禁止
✅18歳から400cc未満で制限なしの免許を取得できる
✅大型二輪の免許区分を制定('20~)
大型二輪の免許区分制定は比較的新しく、大型二輪による悲惨な事故が増えてきた背景があります
郊外や地方では必須な移動手段ということもあって、日本では信じられないほど多くの無免許運転者(全土で700万人以上とも!)がいるそうです
その厳罰も小銭程度の罰金だけで、周囲の人の目も含め、日本ほど重たくないようです
なお、タイでもヘルメットの着用は義務化されています(そこだけは厳しい)
カルチャーホビーとしてのバイク
タイはバイク大国と云われるくらいに、バイクが生活や文化に密着に根付いた国です
台数が多いということは、そこを深堀りする変態も絶対数として多いということであり、そこにターゲットを絞った事業も多いように思えます
特に物価の安い郊外や地方ではバイクは贅沢品で、若くしてバイクを持つことはステータス=モテるという図式なので、イキって無茶して事故が多発しているという分かりやすい背景があります
1980年代の日本を思い出すと、なんだか似たような道を歩んでる感じはしますね。
こうした背景にあるものは総じて趣向性が極めて高くなります
余談ですが、タイではバイクに限らずピックアップトラック(HILAXのようなトラック)も人気で、ギラついた派手なカスタムのショーやレースも盛んなのです。そういう人達がカスタムショップを開業することが多いです
タイの代表的なカスタムビルダー
ZEUS CUSTOM
タイを代表するカスタムビルダーで、CT125、C125、DAX125等の4miniをベースに完成度の高いカスタムをリリースしています
車種問わず、SR400などもシビれるカスタムをお披露目していますね
最近ではMonkey125をボバーカスタムして界隈で話題になりました
これは日本人のセンスによく刺さるデザインですね・・・
K-SPEED
日本ではHONDA rebel250のカスタムパーツを取り扱ったことで有名になりました
製品の仕上がりのバラツキが大きく品質は決して良いとはいえませんが、デザイン性と低価格でそれを帳消しにするほどの魅力はあります
どちらもヨダレが止まらないほどカッコいいですね・・・
タイのバイク事情のまとめ
✅タイでは125cc未満の小排気量がほとんど、250㏄以上は少数派で贅沢品
✅趣味ではなく、生活移動手段としての必須モビリティという意識が強い
✅信頼設計の日本メーカーが大人気で、HONDAだけで国土シェア75%を超える
✅コアなバイク好きも多く、斬新なデザインのカスタムビルダーやパーツメーカーが多い
PHOENIX ENGINEERING(フェニックスエンジニアリング)とはどんな集団なのか?
町工場のような小さな会社と思いきや・・・
PHOENIX ENGINEERINGのヘッドクォーターオフィス(本社)の所在地は、彼らのSNSによれば
1/3-4 Rong mueang Road, Soi 5, Pathumwan District, Bangkok, 10330
(バンコク都 パトゥムワン区 ロンムアン通り 小路5 建物番号1 部屋番号3-4)
※タイの住所表記で "Soi" は大通りから入った小路(こみち)、10330は郵便番号
なお、Google mapで一生懸命探しましたが見つけることができませんでした(´;ω;`)
ロンムアン通りは見つけたのですが、Soi5を見つけることができず・・・
どこかのビルの中に入ってるのか、外からでは視認できないのかもしれません(悔しい)
どなたか見つけたら教えて下さい・・・
近々現地に訪問してインタビューや製造現場の取材をさせていただきたいです
会社と呼べる規模なのかは不明ですが、ガンナーの発表に際しバンコクのMarriott executive apartmentにて、Fastbikes Thailand Magazineと単独イベントをしたり、プロモーションビデオを配信したりと、積極的な宣伝ができるだけの規模はあるようです
バンコクにオフィスを構えるだけあって、首脳陣はタイのなかでもかなりのアッパークラスだと思われます
新しいことにも挑戦する元気な集団
ガンナー125のフレームをベースにしたEV仕様も試作しているようで、かなり活動的
そして豊富な資金源がありそうな様子は伺えます
今はガンナーシリーズしかありませんが、今後はガンナー級にインパクトのあるバイクを世の中に発表していくでしょう
期待しかありませんね!
製品開発への姿勢
designed by Japanに比べると、設計品質や製造品質は全く及ぼないのは否めませんが、公式(moto shop CHLONICLE)サイトでの彼らの紹介文では、「世界で一番厳しいと言われる日本ユーザーに対して、要望があればどんどん改善していく用意があると述べている」とあります。
ガンナー50が初めて日本に上陸したとき、走行中にテールレンズが脱落するだの、リアショックがダメダメだの、シートが機能してないだの、いろいろありましたが、数カ月でマイナーチェンジをして全てを改良してきました
HONDAのような品質には到底追い付けないにせよ、そのオリジナリティでカバーしつつ、どんどんレベルアップしていくことになるでしょう
楽しく製品開発を現場主軸で進めていくことを大切にした、非常に期待のできる集団です
まとめ
まとめ
PHOENIX ENGINEERING(フェニックスエンジニアリング)ってこんな集団
✅Google mapでオフィスの場所を見つけられない(´;ω;`)
✅製造現場ベースで、市場の声を受け止めて迅速に反映できるバイク好き集団(会社かどうかは不明)
✅EVガンナーのような新しいことに挑戦できる元気な集団
↓ ガンナー125の正体についはコチラ ↓